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アルツハイマーと僕〜グレン・キャンベル 音楽の奇跡〜のkyokoのレビュー・感想・評価

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グレン・キャンベルといえば、ちゃんと知っているのは有名な「ラインストーン・カウボーイ」と、いろんな人がカバーしている「Wichita Lineman」ぐらい。彼の曲だと知らないだけで、もっと他にも聞いたことがある曲があるのかもしれないけれど。

ほんと、凄い人だったんだなあ。
歌も司会もついでに結婚も。
彼の最後を支えた4人目の奥さんとその子どもたちで敢行した「さよならツアー」は病状が進む中でリハーサルもままならない。ほんとにやれるのかと思ったら、彼は颯爽とステージに現れた。まるで病気がウソのように往年の歌声を響かせる。笑ってしまうぐらい凄い!と思ってしまった。
特別功労賞を受賞した2012年グラミー賞。当時は何も思わずに見ていたけれど、このとき彼は何の賞を貰ったかも分かっていなかったのだ。会場を熱狂させたパフォーマンスに涙が止まらなかった。

病気が進行するにつれて、感情のコントロールを失うようになってしまった彼の最後のステージは見ているのも辛い。家族の心境は想像に余りある。
忘れるのも悲しい。忘れられるのも悲しい。

娘アシュリーが歌う。

パパ、心配しないで、覚えているよ。

号泣。

ザ・レッキン・クルーとの最後の録音。
「I'm Not Gonna Miss You」とともに彼の思い出が次々と映し出された。

号泣。


原題 I'll be me
アルツハイマーと僕、ってのは違うよ、ぜんぜん。
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