ワルキューリ

カメラを止めるな!のワルキューリのレビュー・感想・評価

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)
4.6
正直序盤はイマイチ、話題作ってことで結構入ってた劇場内も盛り上がらず「大丈夫かな…」と勝手に心配してたのはとんでもない杞憂だったー!

三谷幸喜のスラップコメディっぽさも感じたけど、その場で決めたようなアツいノリに加え
突然発狂するおっさん、飛び蹴りにスベってる天丼…こういう違和感があるところにちゃんと意味があるのねー。
特に地面からのカメラのとこは感心させられた…はずがそういうことかい!w
こんな具合に次々回収される伏線がハマるたびにヒーヒー言わされましたよ。

それでいてバックボーンもしっかりしてて、ラストショットのクレーンショットは思わず目から熱い液体がポロリ。

ただし『笑えるゾンビ映画』という触れ込みで引きつけられた人は予想以上にガチな血飛沫にショックを受けるかも…
途中で抜けるのは勿体無いんでなんとか頑張って、『騙された』と思って見てください!

追記:2回目を舞台挨拶と共に。
最初の悲惨な空気から監督たちの熱が徐々に感染し、最後は息がピッタリ合う高揚感が沸き起こり、誰からも期待されていない中「絶対に見てくれる人はいる」と信じられる愛に泣きそうになる。
パンフレットに書いてあったけど、あのラストカットを撮るのには相当苦労して本番まで一回も成功しなかったそう。なんとか15秒間皆が耐えきった姿がアレなんだけど、もちろん演技する余裕はない。
「映画には時々本物が映る」と言うけど、観客がそれと気づかず笑い泣きするあそこは「本物」が写ったシーンなんだろうな…多少反則気味だけど(笑)