このレビューはネタバレを含みます
『「ゾンビ映画を撮ってるヤツら」が巻き込まれるゾンビ映画』を撮ってるヤツらの話。
「違和感」を絶妙に料理したところがこの作品の30%で、「熱意」をダイレクトに届けたところがこの作品の70%だと思う。
違和感こそが伏線の全てなんだけど、この作品だからこそ、その違和感を伏線と思わせなかった、ってこと。これを計算でやったところが素直にすごいんだよね。
入れ子構造の理解はもちろんのこと、監督も脚本家も役者も、すべてのスタッフが自分の立ち位置、自分の拙さ、自分の不足を受け入れてないと撮れない作品。
だからといって、「インセプション」以上の点をつけられるような作品ではないと思うんだ。階層構造の難解さもシナリオを面白さも向こうが遥かに優っている。