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情欲の悪魔のlemmonのレビュー・感想・評価

情欲の悪魔(1955年製作の映画)
4.5
悪魔と化したのはキャグニー。ただ悪魔にしたのはドリスデイ。

なかなか🤒

トーチソング(センチメタルな歌)の女王、ルースエッティッグの半生をベースにしたドラマ。歌は当然良し!

「シェイキング・ザ・ブルース・アウェイ」のカッコ良さったらない!デイは水色のドレスがとても似合っていて、バックの影の演出、振り付け、そしてサビ毎にスピード・溜めを変えて歌っていてクール😎
ドリスデイは美しさがピークだったのでは?落ち着いた演技も素晴らしかった。


男は惚れた女をのし上げ、女は成功を夢見て男を愛せると信じるが愛せない。男は落ちぶれていく。スタア誕生にも通づる。

愛情ではない部分の繋がりが見えてくる後半は特に面白かった。物語的にはよくそんな心情になれるな、といった部分もあるが、それまでの壮絶なやりとりが思い返され、夫が妻にそこまでの愛情注ぎ込んできた、そこが効いてくる。


タイトルの「love me or leave me」。
どっちにもとれる。深読みしすぎか。


キャグニーは悪役になるが、その作り込んだある種の情けなさが、人間臭い。実際いたら面倒だが、情にはあふれた人物なのが伝わった。うまいです。さすがです。
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