このレビューはネタバレを含みます
大学を卒業してやる事が見つからない典子は、母の勧めで妹の路子と茶道教室に通う事になる。そこで武田先生と出会い、典子と路子は茶道の理解を深めていく。
茶道自体は大変難しく、最初は典子と路子が悩みながらも段々理解していく様子が良かった。季節毎に出てくる和菓子も美味しそうだったし、いつも茶道のシーンになると掛け軸の字が変わっているのが良かった。(典子が出版社の試験前に、必勝を意味する達磨の掛け軸になっている所など)
武田先生も優しく時に厳しい、ぜひ私の人生で出会ってみたい方でした。「頭で考えずに、自分の手を信じる。」というセリフは大変良かった。
しかし、プライベートのシーンがあまりに少な過ぎて典子はなぜ結婚式の2ヶ月前に裏切られたのか、仕事を辞めた路子のお見合いの過程などなどが気になった。
あと23年も経ったのに、典子自身は微妙に幸せになっていないのが心苦しかった。月日の流れは早く、下手したら自分もぼんやり過ごしているかもしれないという不安が残った映画だった。次は茶道を教える立場になり、これから典子がいい方向になれたらと思いました。