レッドキング

ジム&アンディのレッドキングのレビュー・感想・評価

ジム&アンディ(2017年製作の映画)
3.8
実在のコメディアン「アンディ・カウフマン」をジム・キャリーが演じた伝記映画『マン・オン・ザ・ムーン』。
これまでのジム・キャリーの半生とアンディ・カウフマンが彼と世間に与えた影響を、20年お蔵入りになっていた『マン・オン・ザ・ムーン』の舞台裏映像とともに振り返るドキュメンタリー。

一本でもジム・キャリー作品をご覧になったことがある方にはぜひ観ていただきたい作品。
ジム・キャリーの才能を通り越した「狂気」をぜひ目の当たりにしてほしい。
撮影はもちろん、メイク室などの舞台裏だろうが家に帰った後だろうが、彼は「アンディ」になりきっています。
ヒース・レジャーがジョーカーを演じたように、まさにアンディ・カウフマンが「憑依」していました。
カットがかかっても「アンディ」と呼ばれなければ反応しない徹底ぶり、当時の関係者もアンディの家族ですらも、「アンディにしか見えない」と口を揃えるほど。

実際にアンディがプロレスラーに技をかけられて大怪我した事件でも、撮影ではスタントとカット割で編集する予定がジムは納得せず。
本人役で登場するプロレスラーに、カメラが回っていないところでも「アンディ」として挑発し続けるジム・キャリー。
で、とうとうほんとにボコられてニュースにまでなっちゃうという(笑)
映像にならないところまで忠実にアンディになり切る徹底ぶりには、監督ですら頭を抱えて悶絶するほど。

そんなジム・キャリーの役者として、コメディアンとしての魅力が凝縮された一本です。
父親との関係性もとても興味深く、ホロリとさせられます。
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