せびたん

ゲームマスターのせびたんのレビュー・感想・評価

ゲームマスター(2016年製作の映画)
3.5
9人の男女が目を覚ますと監禁されてましてデスゲームやらされることになりましたぁぁ、という話でした。握り寿司の中にひとつ毒が入ってて、最後のひとりになるまでひたすらみんなで寿司を食べるゲームでした!

ゲームマスターを名乗る謎な男が普通に9人の前に現れてデスゲームを仕切っとるわけですが、この時の9人はまったく拘束されてないフリーな状態なんですよね。だから全員でいけば確実にゲームマスターを確保できそうなのにそういう展開にならないところがほのぼのしてて?コントっぽくて?よかったです。

そもそも本作の見どころはデスゲームじゃなくて寿司ダンスだったんじゃないかなって私は思ったりするわけで。

あの定期的に繰り返される謎のダンスタイム、好きだったなあ。繰り返されるんで変なスイッチ入っちゃうんだよなぁ。
ダンサーさん達が明るく楽しそうな表情してるのも、よかったです。呼吸が無駄に合ってるあたりにもテンションあがったし。あー今ここでデスゲームの参加者さん達を殺す毒寿司が作られるんだーって変なテンションあがりました。

そして無人の廊下を寿司を載せて進むミニチュア機関車のシュールさよ。あれも笑えて楽しかったですわ。
あの機関車、段差とか関係なしにどこでも走っちゃうしなあ。画角?構図?とか無駄にちゃんとしてたしなぁ。

そんなわけで。
デスゲームを期待しないで見ることが本作を楽しむコツではないかと。わたし的には怪作枠に入れておきたい作品でした。

「お寿司を選ぶことは人生を選ぶこと」みたいなことを名言ぽく言ってたのも笑いました。
たしかに人生って運ゲーみたいな面があるので本来はクジを引く回数を増やすほど(失敗にめげずに何かにチャレンジするほど)成功を掴む確率があがっていきますよね。でもデスゲームは逆。やればやるほど文字通り致命的な事態を招く確率が高くなるんですよね。
そういうわりと毒の効いた皮肉をアホっぽく描いてるところも私は笑えて好きでした。
せびたん

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