Hideko

レイニーデイ・イン・ニューヨークのHidekoのレビュー・感想・評価

5.0
原題: A Rainy Day in New York

ウディ・アレンの感性がまだまだ瑞々しいのには驚くばかり。

雨のニューヨークで置いてけぼりを食う彼ですが、ティモシー・シャラメは永遠に歳を取らないのではないかと思わせるほど輝いていましたね。エル・ファニングもキュートでしたが、自分的にはセレーナ・ゴメスに一歩譲ってしまった感が。それにしても美女はトレンチコートを着こなすのが何故あんなに上手いんでしょう!フランス映画の女優たちは皆トレンチを自分のものにしていますが、本作の2人も負けていなかった。セレーナ・ゴメスは映画撮影中の車の中で着ていましたね。彼女もまだまだ若いですがトレンチの素敵さに大人の女性になったな、と思わせてくれました。そして雨の中下着姿で街をうろつかなければならなくなったエル・ファニングのビショ濡れのトレンチ姿も、『ティファニーで朝食を』ラストシーンのオードリー・ヘプバーンの同じくビショ濡れトレンチへのオマージュでしょうか…。

雨の日は基本的に嫌いだけれど、こんなにも雨を素敵に撮った映画を観たら雨の日が待ち遠しくなってしまうじゃないですか☔️

都会と田舎。
都会で煙に燻されて生きるのが相応しい人間もいれば、カントリーサイドで太陽の下、暮らすのが幸せな人間もいる。自分は前者の方なのでティモシーの言ってたことに大いに納得。

実家のスノッブな人間が集まるつまらないパーティーに行ったティモシーが母親から聞いた真実。このシーン好きです。世界最古の職業…。ティモシーが自分の中に流れる血、遺伝子にようやく納得するくだり。ウディ・アレン上手すぎ!

ところで本作、音楽がとても良くてサントラを買いたくて探したのですがどこにも見当たらず、かろうじてSpotifyにPlaylistがありました。ティモシーの弾き語りが収録されていなくて残念ですが。エロル・ガーナーの曲が雰囲気たっぷりで酔わせてくれるので雨の日に呑みながら聴くのがいいですね。しかし『君の名前で僕を呼んで』のサントラにもティモシーのピアノが未収録であったような…。

本作、アメリカでの公開問題関連でサントラも出ていないのかも、よく分かりませんが。サントラ欲しいですね〜。
Hideko

Hideko