【まとめシネマ】#1001
【まとめ】
* 世界が認めた撮影技術
* 彼を語る豪華アーティスト
* 鋤田正義が残したい瞬間
鋤田正義とは
1938年生まれの写真家。T・レックスやデヴィッド・ボウイ、YMO、忌野清志郎など数多くの世界的アーティストの作品に参加し、撮影したアーティストと厚い信頼関係を築き、今なお現役で活躍している。
彼はこれまで数多くのアーティストの作品に参加し、見事に映し出されたカッコいい瞬間の数々に、アーティストはもちろん、世界中の人々が一枚の写真に惚れ込む。そんな彼の撮影技術、その技巧は理屈では分からない稀有な才能でもある。ただ、本作を見てひとつ分かるとしたら、彼は心から音楽を愛していることだ。
彼の凄味を語るアーティストは、とにかく豪華だ。
布袋寅泰やYMOのメンバーである坂本龍一、高橋幸宏、細野晴臣の３人など彼の魅力や撮影秘話を和気藹々と話し合う。音楽ファンとしては驚きの貴重なものばかりで、ドキュメンタリーとしての高品質な作品である。
本作の結末は、写真家という職業の本質が語られる。音楽を愛し、アーティストを撮影するカメラマンとなった彼が写真家のあり方を語る言葉は、語る場所も含めて、ひとつの宿命のような余生だと思う。
