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天国の口、終りの楽園。の一のレビュー・感想・評価

天国の口、終りの楽園。(2001年製作の映画)
3.8
メキシコの巨匠 アルフォンソ・キュアロン監督作品

真夏のまばゆい太陽のもと、美しい人妻を誘い、3人で“天国の口”という名の海岸をめざして旅に出るという、年上の女性との忘れがたい日々を過ごした幼なじみの17歳の少年2人の成長を、イキイキとつづる

まずキュアロンがこういう類の映画を撮っていたことに驚いたけど、かなり見応えがあって非常に面白かったです

いかにもラテン系というように、お国柄というか国民性の違いなのか万人には受け入れがたいお話かもしれないけど、個人的には紛れもない青春ロードムービーに感じられて凄く良かった

一生懸命バカをやったりしながら、あまりにも青春の痛みが生々しいほどに官能的すぎるけど、艶めかしい年上の女の人がそばに居たら、17歳ってこんなもんだよなぁと受け入れてしまう自分もいる

ブレる手持ちカメラや乾いていながら鮮やかな映像、唐突に無音になって説明ナレーションが挿入されるという演出も不思議と癖になってくる

ストーリーと直接は関係してこない部分での、風景描写のなんとも言えないシーンも美化されていないのがとても印象的

割とさっぱりしているので感動的な映画ではないけど、観終わってからじわじわと素晴らしい映画だったとう気持ちがわき上がってくる、そんな映画

〈 Rotten Tomatoes 🍅92% 🍿88% 〉
〈 IMDb 7.6 / Metascore 88 / Letterboxd 4.1 〉

2021 自宅鑑賞 No.506
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