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お星さまのレールのqqfowlのレビュー・感想・評価

お星さまのレール(1993年製作の映画)
3.0
映画全体としては悪くなかったが、幾つか「?」と思う箇所があり、後から、原作(児童向け小説)がちょこちょこ改変されていると知った。

読んでみたら、大筋は原作どおりだったが、細かなところが確かに違っていた。原作は、子どもの目で見た当時の出来事が、それに対してどう感じたかを含めて、そのまま書かれているところが非常に貴重な作品だと思う。本の最後に、自分のような辛い経験を子どもたちにはさせたくないと書かれていたが、まさしくそのような動機で書かれたものだと感じた。

映画を製作する上ではいろいろな大人の事情もあったのだろうが(例えば、主人公が、朝鮮人の子守の女の子と目の大きさを比べるエピソードが原作にはあり、映画にはない。他方、主人公が子守の女の子に本名を尋ねる、原作にないシーンが映画には追加されている)、細かな改変が重なって本来の持ち味が損なわれてしまったのは残念だった。
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