メタ壱

海へ行くつもりじゃなかったのメタ壱のレビュー・感想・評価

3.7
私生活が上手くいかない男と、耳の聞こえないというハンデを背負った女の一時の出会いを描いた短編作品。

人は大抵の場合、毎日同じレールの上と空間の中で生きているもの。
ひょんな事をきっかけにたまたま出会った二人は行くつもりじゃなかった海へ行き、別々の線を走っていた二人のレールが長い人生の中のほんの一瞬だけ交わる。

そんなひとときの触れ合いが、なんだかよくわからないけど、肩の力を抜いてくれてほんの少しだけ生きる活力をくれる。

相手の事なんて何も知らないし、もう二度と会う事はないだろうけれど、一生心のどこかに残り続ける、多分これはそんなとても大切な出会いと時間を描いた作品。

あの写真はたぶん宝物。
メタ壱

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