大抵の仕事に意味はない。賃金の発生と引き換えに生殺与奪を握られているために仕方なく行う仕事は、その中身に意味はない。
大学を卒業するから仕方なく行う就活も、惰性で無意味な労働も、資本主義の部品として時間を無駄にすることを強要されているだけ。
だから人はドラッグで苦しみを紛らわす。自殺、コミュニケーション、そして海。
この映画の魅力はタイトルに集約されている。やらなければならない(とされている)ことを一時放棄して、お互いをよく知らない二人が特別綺麗でもないしそこまで汚いわけでもないフツーの海に行く。別に行かなくてもいいんだけど、行ったって何かが変わるわけでもないんだけど、なんか海。なんか雲。
世界はもっと優しくていいし自分はもっと色とりどり。そんな映画。なんかLove。