ゆ

ブレッドウィナー/生きのびるためにのゆのレビュー・感想・評価

4.3
スリマンのお話の映像表現がすごく好きだった。アニメーションがずっと綺麗。ラストシーンは息を呑む。”ハウラ”の美しさ。
邦題、「生きのびるために」しか知らなかったけど、The Breadwinnerもすごくいいな。男性に擬態しやすいから、breadwinnerにならざるをえなかったのが、ザキの次に幼いパヴァーナ。

娘に本を読んだだけでタリバンに連行されるパパにもつながるけれど、パヴァーナやソラヤ、ママ、ショーツィア…女性たちの生き様が苦しい。このタリバン政権に戻ったんだ。まじで自分が無知すぎて恥ずかしい。
パパ、デラワ、ママソラヤザキとの別れ、どれも切なくて苦しい。オテシュとデラワの毎日にはほんの少しだけどキラキラした瞬間もあったから、余計に辛い。

こういう映画を英語でやるのってどうなのって思ったけど、パシュトー語やダリー語、そのほか憲法で定められている母語を一つも知らなかった。ジョジョ・ラビットがめちゃドイツの話なのに英語で違和感を抱いたんだけど、折り合いをつけるのはやっぱり難しい。
ラストシーンや大好きなスリマンのお話の表現にオリエンタリズムの視線がないといいな。

エンドロールで韓ドラの予告に勝手に切り替えるNetflixふざけるな。
ゆ