Yoshmon

ブレッドウィナー/生きのびるためにのYoshmonのレビュー・感想・評価

4.0
"ブレンダンとケルズの秘密"と"ソングオブザシー"のカートゥーンサルーン最新作。

これまでの2作は、伝説や童話が原作となっているファンタジー調で、どこか日本昔ばなしのような空気感も感じた。

今作はタリバン政権下のアフガニスタンで起きている現実を元にした作品。そのためこれまでの作品とは対照的に現実の厳しさや不条理が容赦なくぶつかってくる。

タリバン政権下の女性に対する扱いはあまりにも不条理極まりない。

本作は、自由に生きるために、父を救い出すために男の子に扮することを選んだ女の子の話。

昔、シェリルサンドバーグのLean Inを読んで、女性の社会進出の必要性妥当性について考えさせられた。
彼女の主張はあまりに一方的な視点で単調にも感じたのも正直。
だけどアフガニスタンの現実と日本の現実にはそれぞれ宗教と男尊女卑な文化と、バックグラウンドは異なるにせよ問題の根は同じ気もする。

これを見ると、ノーベル平和賞を受賞した女の子マララの計り知れない勇気に改めて脱帽。
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