MasaichiYaguchi

やっさだるマンのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

やっさだるマン(2018年製作の映画)
3.3
大森研一監督の最新作は、長編デビュー映画「ライトノベルの楽しい書き方」の主要キャストを再結集した三原築城450年記念映画。
映画は三原市役所職員である若者達が、「ゆるキャラグランプリ」全国236位と人気が低迷している市の公式キャラクター「やっさだるマン」を上位に食い込ませようと奮闘する様を描いていく。
「やっさだるマン」を本作で初めて知ったが、見た目は本編の台詞にもあるように「ゆるキャラ」というより「妖怪キャラ」という印象を持つ。
この妖怪キャラの着ぐるみを市役所の仕事として着用する主人公・如月肇は、人気低迷のキャラクター同様に覇気の無い日々を送っている。
そんな折、三原築城450年という節目を迎え、市として記念事業をして盛り上げようと、やっさだるマン人気テコ入れミッションが肇達に課せられ、新たにアシストとして礒谷優那いう臨時職員も加わる。
この優那に一目惚れした肇は俄然このミッションに張り切り出すのだが…
本作は単なる三原市観光PR映画としてだけでなく、「七転び八起き」の縁起物であるだるま同様、夢破れて平凡で淡々とした日常に埋没してしまった若者がもう一度夢を取り戻し、それに向かって奮闘する様を恋心や郷土愛を交えて爽やかに描いている。
そして最後に登場する楽しい動画を観ていると、私も一緒に踊りたくなります。