ナツミオ

工作 黒金星と呼ばれた男のナツミオのレビュー・感想・評価

工作 黒金星と呼ばれた男(2018年製作の映画)
3.9
WOWOW録画鑑賞
1990年代の緊張高まる北朝鮮へ潜入する実在した韓国工作員・黒金星(ブラック・ヴィーナス)の数奇な運命を描くフィクション。
ポリティカル・サスペンス作品。

原題『The Spy Gone North』

2018年韓国作品
監督・脚本 ユン・ジョンビン
共同脚本 クォン・ゾンフィ
出演 ファン・ジョンミン イ・ソンミン チョ・ジヌン チュ・ジフン チョン・ソリ

内容(WOWOW番組内容より)
1992年、北朝鮮の核開発を機に朝鮮半島で緊張が高まり、軍人パク・ソギョン(ジョンミン)は“黒金星 ブラック・ヴィーナス”というコード・ネームの工作員として抜擢され、北朝鮮に潜入して核開発の実態を探る困難な任務へ。
中国で実業家に偽装したパクは3年かけて北朝鮮の対外交渉担当、リ所長(ソンミン)の信頼を得る。パクが、韓国の広告会社が北朝鮮で写真を撮影したいと望んでいるとでっち上げると、パクは所長に招かれて北朝鮮に向かうが・・・

前半、主役のソギョン、相手役リ所長共に感情を抑えた演技で地味で、人混みの中でも決して目立たない登場人物として描かれ、これが益々スパイとしての人物像にリアリティを与えている。

ソギョンがリ所長の信頼を得て北朝鮮に入国、最高指導者キム・ジョンイルに面会に向かうシーンの緊迫感が半端ない!
入国後の厳重な健康診断と称して自白剤を打たれ尋問され正体がバレて殺されるかも⁈
と冷汗が出る感覚。

後ろ姿で登場する将軍様が本物そっくり、警備兵に囲まれ部屋に入ってくるが足元を飼犬のポメラニアンが小走りについてくるところも、不気味さを増す。

北朝鮮国内の街並みや田舎の過酷な生活場面など実際ロケできないシーンの作り込みも良く出来ている。
中盤の韓国安企部責任者と北朝鮮リ所長らの密談をソギョンが盗聴するところもハラハラ。
政治の暗部、汚い現実は実話かフィクションかは⁇だが実際の映像も交え良く出来ている。

ラストの再会シーン
ロレックスとタイピン
は、胸熱‼️

これは渋いポリティカル・スパイ・サスペンス、派手なアクションは一切無いが実話の重みを感じる作品。
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