この手の史実を実写化するときの韓国の気概といったらないよな、ほんと…。
原子力開発を巡り北朝鮮へ潜入捜査をすることになった工作員の末路を描く社会派サスペンス。
極限状態のなかでのヒリヒリする心理戦が“静”のまま淡々と突き進み、その緊張感がほどけたラスト、ザザザザっと鳥肌が立ちました。
なんだこの時限爆弾のような演出は!
ファン・ジョンミンは言うまでもないのですが、北朝鮮側のリ所長を演じたイ・ソンミンがかっこよい。
基本的に感情を表に出さない=出せない役なので、無表情のなかで抑圧された人間の機微を表現せねばならず、苦悩と葛藤をギリギリで攻めていく姿勢に惚れました。
懐が大きいというか…大木みたいに根幹が太い役者だなと改めて。はぁ、すき。