爆裂BOX

ストレンジャーズ 地獄からの訪問者の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.4
あの「ストレンジャーズ 戦慄の訪問者」の10年ぶりの続編。監督は「海底48m」や「バイオハザード ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ」のヨハネス・ロバーツに変わっています。
問題行動起こす娘キンジ―を全寮制の高校に入れる前に家族で一緒の時間を叔父夫婦の元で過ごそうとトレーラーキャンプ場に向う一家。しかし叔父夫婦の姿は無く、受付に置かれていた置手紙と鍵を手に部屋に向うも深夜、「タマラはいますか?」と謎の少女が訪ねてくるというストーリーになっています。前作は陰湿な不条理ホームインベージョンスリラーでしたが、今作は80年代スラッシャーホラーになっています。前作とテイストあまりに違うので戸惑う人いるかも。
前作はプロポーズ失敗して気まずい雰囲気のカップルが主役でしたが、今作では問題行動起こしたので娘を全寮制の学校に入れて会いにくくなる前に顔見せておこうと叔父夫婦の元に向う一家が主役で、娘は当然ブチギレてて反抗的になってて、両親はそんな娘とうまく接することが出来ず、兄はそんな両親から妹の面倒押し付けられるように見るように言われたりと此方も気まずい関係性ですね。最初の方からギスギスした感じ出してますが、兄と妹はお互い悪口言い合いながらも仲いい感じ出してる所や、惨劇に見舞われる中で親子の愛情を再確認していく所は王道ながら良いですね。
前作に引き続いて登場するマスク三人組は、前作では投石したり窓から覗き込んだりとネチネチした攻撃主体でしたが、今作では投石したりもしますが、のっけから勢いよく殺しにかかってくるスラッシャー仕様に変わっています。車でトレーラーハウスに突っ込んで来たり、パトカーに突っ込んだりと前作よりもやる事派手目になってますね。娘の目前でグサグサ刺されたり車が事故って身動きが取れない状況で助手席に乗り込んできたりするシュチエーションが中々嫌~な感じ出してて良かったですね。プールで刺されて水面に血の赤色が広がっていく所はどこか美しさも感じます。土管に隠れてた娘の横の暗闇からぬっと顔出す所はギョッとしましたまた、今回覆面男は仲間殺されて挑発されたら激昂したように斧振り回して襲い掛かってくる所は、こいつらにも仲間意識あるんだなと妙に印象に残りました。
娘役のベイリー・マディソンは「ダーク・フェアリー」の時から大きくなりましたね。血まみれで奮闘してます。お母さん役のクリスティナ・ヘンドリックスは一番美人でしたね。それだけにアッサリ退場は残念。結構頑張るお兄ちゃん役はビル・プルマンの息子なんですね。
今回は前作と違って被害者側の兄妹も反撃して殺人鬼たち二人殺す前作でたまったストレススカッとさせる展開あるのも良いですね。ショットガンで撃たれたドールフェイスが瀕死の状態ながらも「別にいいじゃん」と笑う所はサイコパス味感じられて良かったな。
燃えるトラックでしつこく追い掛けて来たり、火傷負ってガラス刺さって力尽きたと思いきやその後斧振り回して追い掛けて来て車にしがみついたりと覆面男はジェイソンかマイケルみたいにタフになってますね。通りがかったピックアップトラックに助け求めて走り出す車に殺人鬼が追いすがってくる所は「悪魔のいけにえ」の最後のオマージュでしょうね。
不条理スリラーから普通のスラッシャーに変わりましたが、テンポよく殺人鬼が襲い掛かって来て人が死んで反撃する今作の方が好きかな。逆に前作の雰囲気好きな人は今作にはノレないかもしれませんね。殺人鬼たち倒されたから流石にもう続編は無いかな。