イチロヲ

ブロッカーズのイチロヲのレビュー・感想・評価

ブロッカーズ(2018年製作の映画)
3.5
ロスト・バージンを待望している3人組の女子高生が、親の妨害工作を躱しながら、プロムナイトに参加する。個人的フェイバリット「ハロルド&クマール」の脚本家が参加している、青春セックス・コメディ。

男子視点から描かれることが多い「バージンもの」を、そのまま女子視点に切り替えている作品。「とにかく好きな人と結ばれたい!高校最後の夜に処女を卒業したい!」という刹那的行動を、あっけらかんとした艶笑喜劇に落とし込んでいる。

プロムが始まると、親視点のコメディが主軸となって動き出す(ジョン・シナが父親役で登場)。親世代も過去にプロムナイトを経験しており、現在の若者と同じようにハメを外しているところが醍醐味となる。

ハリウッド特有の家族愛ドラマに辟易させられるが、鑑賞者に対して「通過儀礼の何たるか」を提示していく論法は、やっぱり巧い。「スーパーバッド 童貞ウォーズ」との併映を妄想すると、さらに趣が増す。
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