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オーバーボードのunepistのレビュー・感想・評価

オーバーボード(2018年製作の映画)
3.0
シングルマザーのケイトが、自分をひどい目に合わせたメキシコの大富豪の放蕩息子レオナルドが記憶喪失になったのに乗じて、自分を彼の妻だと信じ込ませて主夫としてこきつかうことにするが、やがて愛情が芽生えて~というプロットのラブコメ映画。
それってどうなの!?という誘拐まがいのプロットで始まるストーリーですが、レオナルドが人間として成長して子供たちに慕われていく中で、この関係性が壊れてしまうなんて、、、という意識になっているのに気づいたらもう脚本家の思うつぼですね。緊迫した状況や不安感のある展開の中で目に映る家族像に愛着をもってしまうのは、一種のつり橋効果なのかもしれません(いえ、違うと思います。)
主演2人の掛け合いが面白いのもありますが、それ以上に脇役キャラ(とくにレオナルドと働くことになる労働者チームの面々)の役割がとても面白い。彼らがとてもいい味を出しているのですが、決して脇道に逸れる訳ではなく、全体のストーリー展開を丁寧にフォローアップしてくれる配役とセリフ配置になっているところに脚本の上手さを感じました。この掛け合いがあることで、レオナルドがものすごい速度で善人になっていくのにも説得力があります。
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