ベルサイユ製麺

スカイスクレイパーのベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

スカイスクレイパー(2018年製作の映画)
3.6
《待望のドンキーコングシリーズ最新作!》
今度の舞台は高層ビル!
植木鉢やおじゃまカラスをかわして鉄骨をよじ登れ。ステージ後半ではファイヤーが襲いかかるぞ‼︎
Aボタンでジャンプ、Bボタンでピープルズ・エルボーがさくれつだ!!

…人類史上初のシルバーバックにして器用に演技もこなすロック様の最新準新作です。ホントは植木鉢やカラスは出ません。…でもロック様ってマジでマリオとかミッキーと一緒のリアリティラインに存在してるとしか思えないですよね。何でスマブラで選べないの⁇


立てこもり犯の自爆の巻き添えで、片足を失った特殊部隊員ソーヤー。
それから10年後。現在は妻子をもち、小さな設計事務所を営む。(営んではいないかも。ちょっとボーっとしながら観てまして…)
いろいろ有って、
香港に建てられた地上千メートルのビルを舞台に、犯罪組織に人質に取られた娘を救い出すため奮闘する!


…話が見えないですか?いやいや、気にされなさんな。ドンキーコングやる時にストーリー熟読しないでしょ⁇
とにかくロック様が、燃え上がり崩れ落ちそうな摩天楼(←V系ロック)を舞台にウホるだけです。
なんだか近年のロック様主演作って大ハズレが無いですよね。ホント凄い事ですよ。作り手、受け手共にロック様のキャラクター、魅力を完全に周知しているが故だと思います。的外れな企画が来ないという。…急にハネケ作品とか出て欲しい気もしますけど!死ぬ人全部助けちゃうの。

舞台になる超高層建築物“ザ・パール”は低層階がショッピングセンター、高層階が居住区になっています。で、仕事でそこに訪れていたソーヤー家の娘が悪党に人質にとられ、必死になってビルの隣の巨大クレーンによじ登ったり、ジャンプしてビルに飛び移ったり、壁に張り付いて移動したりと八面六臂の大活躍を見せる…。
これは構図的には、中野ブロードウェイでたまたま行われていたSASUKEに飛び入りしたお父さんが、娘の声援受け大活躍した…というのと完全一致ですね。…まあ、中野ブロードウェイはともかく、ロック様がやってる事はマジで単なるSASUKEです。あとストーリーは単なるダイハードです。それでも面白いのが凄い!!!
これ、やっぱりロック様なのが良いんですよねー。監督は『セントラル・インテリジェンス』でもロック様とタッグを組んだローソン・マーシャル・サーバー。流石、ロック様の使い方は心得たものですね。しかし今回、キャラクターがいつもと微妙に違います。事故で自信を喪失したちょっと慎重派って感じ。それが、家族を守るためにいつのまにか本来のゴリ味を取り戻していく、と。これは結構新鮮で良いと思うのですが、…義足の設定は…そんなには要らないかな。いやどうせだったら…と調子に乗らない。自制心大事!
因みに今作での相棒はダクトテープです!ケヴィン・ハートなんかよりずっと有能なんだぜ!

ちょっと物足りなかったのは、敵役が至って平均的・優等生的な犯罪組織だった辺りです。個人的にはロック様に相応しい敵役は、デニムのオーバーオールに帽子、ヒゲを生やしてて、コインを集めるのに必死なタイプだと思うんですよね。…ジョシュ・ブローリンが演じると良いと思う。マンマミ〜ア!
レジェンダリー制作なので、当たり前のように特に何もしない中国人アクターが出る…のまではすでに慣れたのですが、検索エンジンがBaiduなのとかはまるで異世界の物語を見てるような気分になりますね。
あと終盤の『燃えよドラゴン』の“鏡の間”みたいやつ、突飛すぎて意図がわからないよ…。これも中国人受け狙いなのかしら?

まあ、基本的にはロック様の魅力は存分に引き出せてますし、細かい不満点は全然目をつぶれます。面白かった。血中ゴリラ濃度が下がってる時は是非今作をご鑑賞ください。

…では、ここでリクエスト曲!
Underworldで“Mmm...Skyscraper I Love You”