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プーと大人になった僕のhayanomidoriのレビュー・感想・評価

プーと大人になった僕(2018年製作の映画)
5.0
昨日初めて通しで観たのですが、冒頭の20分が凄い速さで少年の前半生と会社の仲間と敵の相関関係の全てを描き、以降の本編の展開について必要不可欠な予習になっていました。

冒頭の20分をボーッと眺めて適当に過ごして本編が始まると話の伏線が半分も解りません。

今朝は起きてすぐ冒頭の20分を再履修。
wikiの日本語版と英語版からキャストを確認してまた冒頭の20分を再再履修。

まだ掴みきれていませんが、少年時代の森に取り残されたプーさん以下複数の動物達(映画後半で活躍します)が、どうもクリストファー・ロビンの隣人や、勤める会社で味方として居てくれる数名の気弱な社員達と被っているように思えて来ました。

そのうちの1人がトビー・ジョーンズ演じる社員。動物達の声優陣としてはフクロウの声を担当しています。
この社員とフクロウは別々の登場人物として描かれ、最初から最後まで何ひとつ邂逅しません。

もう1人は隣人として登場する飄々とした暇そうなオジサン。この人はプーさんとTiggerの声優ジム・カミングス。

気が付いた観客だけが「あれっ、同じ俳優さんだ」と思い、そんなことも忘れて映画の展開に惹き込まれ、飲み込まれ、最後まで観て「今日は楽しかったなー」と思い、会社の味方と森の動物達が同じキャストだったかどうか気にしない。

そのように設計された脚本なんじゃないかと思いました。
細かいことを気にしなくてもいいし、気にしてもいい。プーさんガチ勢はもっともっと沢山の隠しコマンドを知ってもいいし、別に知らなくてもいい。
何もしないことの自由に気付くクリストファー・ロビンが主役だから。
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