このレビューはネタバレを含みます
フィルマークス内の評価も高いから割と期待していたんだけど、まあまあこんなもんか。笑えるシーンは多いけど、泣けはしなかった。
仕事に追われ心に余裕がなく、家族関係もギクシャクしてしまったクリストファー・ロビンは、ひょんなことから幼少時代を共に過ごしたプーとロンドンで再開し、次第に心がほぐされていく、という話。
プーさんの原作ってよく知らなかったけど、それでも理解には困らない見せ方になっていて有り難かったね。
プーさんやその仲間たちがかわいい。ぬいぐるみ感が高いながら、そのリアルな動き方が両立されているのはすごかったなあ。
「何もしない」が大事なことに繋がる、という概念が常に大切にされていくんだけど、これはワークライフバランス的なことなのかな。リフレッシュ大事だしそこから新しい何かに繋がることもあるよ、みたいなことなんだろうか。
最後のビジネスアイデアとか、結構陳腐だし、ゴルフ行ってたこと知られたくないなら仕事場にゴルフバッグ持ってこないでしょ、とかそもそもゴルフ行ってただけでそんなにキレられるのか、とか色々言いたくなるクライマックス。終盤にテンポは上がっていくんだけど、ストーリーとしてカタルシスみたいなものはあんまりない。
その代わりに会話劇だったり、お互いのやり取りの中ではキャラクターの個性がみんな活きているから、その点にこそ魅力の詰まった作品だったかな。
まあプーさん実写化っていう難易度高いお題をキャラクターのファンが納得しつつ、時代背景に則ったストーリーとして見せられているので及第点って感じかね。ディズニーはこうやって、キャラクターという資産を時代背景に合わせたストーリーでリリースしていけば、最強のブランドとして永遠に続いていくんだろうなあ。