まだまだ知名度は低いが、『レゴ・ザ・ムービー』シリーズでヒットを飛ばしたワーナー・アニメーションが贈るファンタジー・アニメ。
鼻のないイエティのビジュアルや突然前触れもなく始まるミュージカルパートなど、違和感を覚える部分は多少あるものの、物語が進むにつれて愛らしさとユーモアを兼ね備えたキャラクターたちにすっかり魅了されていく。彼らの暮らす集落が彩り豊かに、そして個性的に描かれているのも見ていて楽しい。
人間とイエティの交流をストレートに描くのではなく、民族対立や人種間差別といった現代的なトピックを交えながら綴ることで、子どもだけではなく大人も一緒に楽しめる作りになっているのは見事と言う他ない。
ただし悪役の使い方やキャラクター同士の関係性など掘り下げ不足もあちこちに感じられ、ピクサーやユニバーサルといった大手配給会社が次々と濃密・感動的な脚本のアニメーション大作を連発している今となっては、このレベルでも「平均点」なのが如何ともし難い。
⚫︎トマトメーター
・批評家支持率：76％
・観客支持率 ：62％
「本作は若い層の観客を楽しませるカラフルな娯楽性と、年配層の観客に響くかもしれないメッセージ性を提供している。」
