このレビューはネタバレを含みます
治療セラピーと称し、同性愛者の未成年たちへ徹底的に自己否定させ、性的指向を矯正するキリスト教関連施設について描いた作品。
多数のキリスト教徒は、同性愛について過ちの道。むしろ罪であると捉える。それは旧約聖書、新約聖書の記述を四角四面に解釈した価値観。
後半はLGBTネタの枠を超え、誰もがぶつかる他者、特に家族との壁に言及。たとえ家族であっても譲り合えない信念の鬩ぎ合いにグッときた。
父ラッセルの主張を呑み込んだ「努力する」という言葉こそ、些細ではあるがきっと私たちが出来る最大限の事なのだろう。
サイクスの顛末に、へ?となる。
ドランやレッチリフリーが端役で出演。
邦題が原題の良さを打ち消すあかんやつ。Erasedに重い意味があるのに。