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樺太 1945年 夏 氷雪の門のnori007のレビュー・感想・評価

樺太 1945年 夏 氷雪の門(1974年製作の映画)
3.7
この映画はソ連からの圧力で上映中止になったりしたいわくつきの作品らしい。
まあそれだけ、ソ連が極悪非道の侵略虐殺をしたわけだが。。。

樺太(サハリン)は、戦中といっても戦地からは遠くはなれているためのどかな半島であった。徴兵されて男子こそいなかったものの女子たちは、みんなでおしるこを食べたり、レコードを聞いたり、歌を歌ったり。現在の女子とそれほど変わらない感じ。

ところが原爆のうわさが広まり、玉音放送が流れ日本の敗戦を知ると何やら不穏な空気が。。ソ連の侵攻が始まるのであった。艦砲射撃から、戦闘機による機銃掃射、戦車と歩兵の進軍。一応ここにも一個師団はあるがそんなもので対処出来るはずもない。しかもここでも真面目な日本人らしさ炸裂である。形としては日本は敗戦したため武装解除しているのだが敵は問答無用に攻めてくる。そんな敵にも命令なしに反撃はするなとのお達し。もしくは民間人に当たるので発泡はするなとの命令。それならと停戦交渉をしても突っぱねられる。白旗をあげても機銃掃射一線。アカの連中には人権意識のかけらもないんだからしょうがない。命からがら逃げ延びることに成功し引揚船に乗れたとしても魚雷により沈められる。
よく日本の戦争映画を見ると「戦争が終わってよかった!」と喜ぶ場面が多かったりするけれどこれがいいわけないだろ。こうした北方領土を扱った映画は数少ないのでぜひリメイクしてもらいたい。
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