しろくま

かぞくいろ―RAILWAYS わたしたちの出発―のしろくまのレビュー・感想・評価

3.8
2022.06.12/120/GYAO
〝うちの子、電車が好きなんです。だから私が電車の運転手になって、私が運転する電車に乗せてあげたいんです〟人生と鉄道を絡めて描くRAILWAYS シリーズ第3弾。

スーパーで売り切れ食材を譲ってあげるという新手のナンパ(?)で中年鉄オタ(青木崇高)と知り合い結婚をした晶(有村架純)だったが、幸せな新婚生活は長くは続かず男は亡くなり、借金があったことも判明。アパートの家賃も払えず追い出され、彼女に遺されたのは、夫の連れ子の小学生になる息子と遺骨だけという最悪状況…。亡くなったことを伝えるために夫の故郷である鹿児島県で鉄道の運転士をする義父・節夫(國村隼)に会いに行き、義父と連れ子と晶、血のつながらない3人の共同生活が始まるが、シングルマザーに対する風当たりは強く、大変な状況が続く。しかし、〝今のままではよくないということは分かっています。変わりたいんです。変われると思うんです〟という前向きな晶の信念が事態を好転に導く。崖っぷちから再起をかけ、心温まる感動的な話にしてしまうから凄い。

新幹線が開通すると利便性が増すって思ってたけど、地元の人達にしわ寄せがきているような感じで、そんな中、鹿児島本線が分断されないように、第3セクターのおれんじ鉄道が頑張っていて、いろいろな企画で盛り上げているのは素晴らしいね。それと、半成人式については、複雑な家庭環境の子ども達もいるので、親のことや生い立ちに触れてほしくないと思う気持ちに配慮が必要だね。
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