いろどり

カメラが捉えたキューバのいろどりのレビュー・感想・評価

カメラが捉えたキューバ(2017年製作の映画)
4.3
政治的すぎず重すぎず、陽気なキューバ人の笑顔に触れられ、良質なドキュメンタリーだった。監督に人間味があるからこそ引き出される多くの笑顔がそこかしこに映し出されている。約40年に渡って3家族とフィデル・カストロを追い続けた執念には、すさまじいジャーナリスト魂を感じる。

アメリカの搾取からキューバを救った革命から時が経つにつれ、市民の生活は厳しいものになり、耐えるかアメリカに亡命するかの二択しかない現実が市民のリアルな声として響く。いくら社会福祉が無料でも、物資不足で生活できないなら多くの国民が資本主義を夢見るのもわかる。

3家族の中で、グレゴリオという印象に残る農家のおじいちゃんがいた。いつも3兄弟一緒で、ラム酒片手に陽気に笑っていた。根っからの良い人だとわかる笑い顔に癒される。牛を盗まれても、農作物を盗まれても年輪を重ねた微笑みを絶やさない姿に心打たれた。

キューバは一度行ってみたい国だと思っていたけど、その思いがさらに強くなった。キューバ人の陽気な国民性は最高。
ビーチでラム酒飲みながらトロピカーナ!とか叫んでみたい。
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