序盤、世界観というかストーリーというかを掴むのに少し難儀した。
おそらく、あえて解説的な状況整理は可能な限り排除したかったのだろう。
そしてこの混乱した状況での展開スピードはちょうどよく視聴者をついて来させ、記憶喪失の主人公との親和性を高めている。
終盤で明かされる記憶を失う以前の一波乱も意外性が強く退屈せずに見れた。
だが、例の状況整理をしない演出というものが仇となった部分もあると感じる。
特にストーリーの畳み方は、正直「まあそうするしかない、というか皆はじめに思いついたよね」という納得感と安直さであった。
この辺りは状況整理を行うことで起こせるミスリードで誤魔化しが利いたのでは? と感じる。
全体的に出来がいい映画ではあったが、特に光るものや自分に刺さるものもなく……
ホラーという適切ではない配信サイトのカテゴライズによる部分も大きいが。