トシ

千と千尋の神隠しのトシのネタバレレビュー・内容・結末

千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

🎬千と千尋の神隠し🎬

公開日2020,06,26

鑑賞日2020,07,02

監督#宮崎駿

声の出演#柊瑠美 #夏木マリ#神木隆之介

10歳の千尋は両親と地方都市に引っ越す途中、異世界に迷い込む。
そこでは人間は魔女=湯婆婆が経営する神さまのための銭湯で働かない限りブタや石炭に変身させられてしまうのだった。
ブタになった両親を助けようと千尋はそこで働きはじめる。

1度レビュー書いていますが、今年ジブリ作品4作品が復刻上映され、再鑑賞しました。
また劇場で鑑賞出来るとは思ってもいなかった作品❗️
というわけで、新たな発見もあった今回のレビューをお楽しみ下さい😌

【世界観】
ジブリの中でも個人的にファンタジー色の強い作品に思える。
故に世界観も壮大で描写や表現が美しいものであった👏

【風俗と世相】
千尋は湯婆婆が経営する湯屋にて【湯女】として働く。
この【湯女】とは江戸時代、入浴の際に入浴者の手伝いをする人であり、時代が流れると売春行為もするようになった場所でもあった。

今作において千尋がいた場所は恐らくその様な場所がモデルで間違い無いでしょう。
名前を変えられるなどは明らかな源氏名ですし、接客する人も女しかいないのもそういうこと。

勿論こちらも劇中で語られる事はないため定かではないが、これは直接的な意味ではなく風俗産業を軸に日本の労働環境のモデル化という面があるよう🙄

経営する湯婆婆は【八百万の神様たちが疲れを癒しに来るお湯屋なんだよ】と言っているようにそして風呂に来る不思議な姿をしたお客たちは神様というのも凄い!

バックボーンが面白すぎる😎

【細かなこだわり】
出入り口のトンネルで母にしがみついて歩いている描写が使い回されている様に見えるが、千尋自身は出来事を忘れてしまった描写に見えるのだが、髪留めは変わっているという、こう言った細かな演出は素晴らしい😎

【契約と名前】
千尋は湯婆婆と契約を結び元に戻ることが出来ない立場になっていた。

しかしクライマックスで千尋は現実世界に帰れたのに、ハクは帰ることが出来なかった。
その訳は物語の中で明示されて無いが実は彼女が生還できたのには実しっかり理由がある。

千尋は湯婆婆との契約の際、【萩野千尋】の「萩」の字を「获」と書き間違えている!
これも見逃しがちだが今回の劇場で観ることが出来た🤣

そのおかげで契約は成立しておらず、千尋は現実世界に帰ってくることができた。
作中でもハクから「湯婆婆に本当の名前を教えてはいけない」と言われた通り、本当の名前でなければあの世界に縛られることはなかったということになる🤔

恐らくハクは湯婆婆との契約をしっかりとしてしまったせいで、現実世界に帰ってくることが出来なかったのかなと思う。。

逆にこの詳細が説明されてないのが正解な気がする👏

【躍動感とカメラワーク】
やはりジブリ作品で躍動感といえば走る姿でしょう。
千尋がハクの指示で釜爺のところへ向かう時の外階段のシーン。
あのスピード感はなかなか出せるものでは無いし、キャラクターが生き生きとしているように思えるのも凄いところ!
ルパンのカリオストロの城を思い出させてくれる1シーン😌

ハクが白竜に姿を変え式神の様なものから逃げている時やラストで千尋と湯婆婆のところへ向かうシーンなど、生き物の躍動感は流石である👏

セル画アニメはやはり好きだなと、改めて感じた瞬間でもある👏

【まとめ】
やはり面白い!
いつ見ても楽しませてくれる作品👏
千尋の1人の少女としての成長がメインで描かれているようにも思えるし、観るものの角度によって全く違う世界に思える😎

またいつか見直すと新しい発見に出会える気がする、そんな不思議な神隠しの物語。。。
トシ

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