物語性とか、ふとした描写に深みがあるから、観るたびに新しい発見や感想がある。
子どもの頃にみたとき、20代で観たとき、30代で観たときで、それぞれ違う感想が出てくる。多分自分が40代になって観たとき、また違う感想が出てくると思う。
背景描写、大量のモブキャラたちの動き、主要人物たちのちょっとしたしぐさ、そういうところが恐ろしく細かい。それでいて全く無駄がなくて、全てに意味がある。
そういうアニメーションの妙が、ジブリや宮崎駿の圧倒的な力なんだと思う。
物語が終わったあと、千尋はきっと神々の世界のことやハクのことも全て、もう思い出すことは出来ないのだろうけど、ゼニーバたちが魔法ではなく手で編んでくれた髪留めが、何か繋がりを残してくれたんだろうって思えるラストが好き。
『一度あったことは忘れないものさ。思い出せないだけで』って、良いセリフですね。