雨宮はな

千と千尋の神隠しの雨宮はなのレビュー・感想・評価

千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)
4.0
「自分」の境界線を知る人生の旅をする千尋に、自分を重ねたときに自分はどう見えるか。

”八百万”の神々をもてなすのが”湯屋”だったり、それが”小児”だったりと様々な文化や問題点を視点として楽しむことができる。風呂屋として演出することで、未成年には「働く大変さ」「味方と仲間のありがたみ」「環境問題」と捉えることができるし、成人以上であればそれ以上に踏み込んだ内容を考えながら楽しむことができる。

異世界を楽しみつつ、千尋が冒険することで成長する様子を眺めることになるが、登場人物の多さや出来事の多さ、舞台転換により、そこに自分を投影して自分を知るキッカケや材料にするにはうってつけの作品と言える。

主人公のおかげで人間に戻れた両親だけど、その後生き方を改めることはなさそうだと感じつつ千尋を見送った。
雨宮はな

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