藍色

スパイダーマン:スパイダーバースの藍色のネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

映像がすごく綺麗だった。
アメコミと映画の融合って感じ。

色鮮やかなブルックリンの街並みをいつまでも見ていたくなる。多次元から来たスパイダーマンがジグジグになる時のカラフルな演出も好き。多次元宇宙を切り開くビームの表現とか、スパイダーマンがピーター・B・パーカーに教わりながら楓の林の中を飛び回るシーンとか、ずっと見ていたくなる。

元祖ピーターパーカーが死ぬとは思わなかった…!ピーター・B・パーカーは元の世界でやり直せたらいいなあ

3000年代の未来から来たスパイダーマンが、日本のアニメに影響めちゃ受けてそうなビジュアルで、タチコマみたいな蜘蛛のロボットに乗ってるのが面白かった。

1933年代から来たスパイダーマンはモノクロトーンが渋いし、VSナチスの戦いを繰り広げてたってのも、どんな物語なのか気になる。

ピーターに変わって新しくスパイダーマンになったのが黒人の男の子だったのと、多次元宇宙を繋げた敵・新たな世界のドック・オクが女性だったのに、今時の時代の流れを感じるけど、ポリコレのために取ってつけたようなキャラになってなかったのが良かった。

悪役がスパイダーマンを殺したかった理由が、スパイダーマンのせいで自分が悪人だとバレ、逃げようとした妻子がパニクって交通事故を起こし死んだので恨んでる、ってのが逆恨みではあるけど切ない。

叔父が実は悪役の手下だった…って展開も辛さがある。
スパイダーマンにはつきものの試練。全員を救うことはできない。

スパイダーマンとして孤独を感じた時はいつも思い出す。マルチバースのどこかで同じように戦っているヒーローのこと。

みんながある意味ではスパイダーマン。ヒーローというのは、困っている人に手を差し伸べることができる人。っていう映画のメッセージが沁みるな〜
すごくよかった

作中に出てきたディケンズの「大いなる遺産」を読んでみたくなった。主人公に出された課題や落書きのモチーフになってたとこを見るに、なんかこの映画のストーリーを読み解く上でキーになる隠喩が隠れてそうな気がする。
藍色

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