映画スニーカー図鑑

スパイダーマン:スパイダーバースの映画スニーカー図鑑のレビュー・感想・評価

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Spiderman × Nike Air Jordan 1 Origin Story "Gym Red/White/Photo Blue/Black" (コラボモデル)
Nike Air Jordan 1 High OG "Chicago" (主人公:マイルスが着用)


WWD:スニーカー好きの間では、マイルスが“エア ジョーダン 1”を履いていることが話題になっていました。ナイキ(NIKE)から話があったのでしょうか?

ロスマン:答えはシンプルで、(監督の1人の)ボブが「マイルスだったらやっぱり“エア ジョーダン 1”だろう!」と言い出したからなんだ。周りからは「ナイキからお金を貰ったんだろ」って散々言われるけどむしろ逆で、われわれから「お金を払ってマイルスに履かせたい」って言ったくらいだよ(笑)。結果としてコラボ“エア ジョーダン 1”を発売することにはなったけどね。(出典:https://www.wwdjapan.com/articles/825606)

映画『スパイダーバース』シリーズは自分のライフ・イベントと脚本の間にリンクするところがあまりに多く、個人的な思い入れが強過ぎて客観的に文章を書くのが難しい。“遅れて生まれた世代”にとっては、それだけ特別な存在なのだ。
『スパイダーマン:スパイダーバース』は2024年2月現在、ここ数年で最大の“スニーカー映画”だった。新世代のスパイダーマン:マイルス・モラレスが普段着、更にはヒーロースーツの上からも履いていたAJ1シカゴは、ブルックリン在住でアフリカ系とプエルトリコ系のミックス・ルーツを持つ若きヒーローの序章という文脈を伴って、全身タイツ衣装の上からでもバッチリとハマった。ティム・バートン版『バットマン』シリーズのような、スニーカーをブーツ風にカスタマイズをした上でさりげなくコスチュームに取り入れた事例は以前からあったが、マイルスのAJ1は AJ1のまま、ヒーローのコスチュームのいち構成パーツになった。それが新鮮だったのだ。スーパーマンがそのままスニーカーを履いても違和感が勝るだろう。そこはやはり、“親愛なる隣人”という等身大ヒーローのイメージを持つスパイダーマン、それも、お馴染みのピーター・パーカーではなく時代が生み出した新たな主人公:マイルスだったからこそ出来たことだ。
ちなみに、初登場シーンで大音量でビギーを流していたアーロンおじさんはTimberlandの愛用者。


Costume & Wardrobe Department :Veronoika Rogoza, Katia Scarpa
登場・コラボ:どちらも