となりのところさん

スパイダーマン:スパイダーバースのとなりのところさんのレビュー・感想・評価

2.8
駄作ではないけど凡作。
スパイダーバースというタイトルの割に、その世界観に没入出来ずに最後まで行ってしまったなーって感じ。
その原因としては、キャラクターのストーリーが、全てにおいて中途半端だからではないかなと思う。

①一番の肝となるべき、他次元のスパイダーマンとの交流を通したマイルスの成長も、実際のところは中年スパイディとグウェンくらいしか関わっていない。
その他三人は特段何も役割を持たずに退場し、数合わせ感が酷かった。特に豚とJKの異物感がやばい。JKに至っては原作レイプだろ。
極めつけは、そこまでほとんど活躍のなかったキャラが終盤にリタイアする展開で、お涙を頂戴しようとする魂胆が透けて見えて寒気がして、本当に無理だった。
②ヴィランが薄っぺらい。ヴィランが悪行に走った背景が弱い。そんな信念でスパイダーマンに挑んでいるのか…と呆れさせられた。MCUの設定のクオリティの高さを再認識させられる。
また、意外なあの人が!って敵もスパイダーマンの知識がある程度あるならば、展開と結末が読める。そこまで意外性はなかった。

ここまで酷評してるけど、マイルスと中年スパイディ、グウェンの関係性は面白かったし、パパとの関係性の変化も胸を打つものがあったと思う。またバトルシーンのアニメーションも非常に良く出来てた。それゆえに、上記で挙げた粗が目立ちまくる。

また個人的には前情報をほとんど入れずに、スパイダーマン大集合!ってのを期待していたから、なおさらガッカリ感が強い。もし次回作があるなら、東映版スパイディを出してあげてください。