ゴト

スパイダーマン:スパイダーバースのゴトのレビュー・感想・評価

4.0
友人宅で鑑賞。あまりマーベルに関心がないので、そんなに期待してなかったけど、めっちゃ良かった。

ヒスパニック系の少年マイルズはピーターから彼がやり残した大きな仕事を託される、つまりスパイダーマンを継承していく。ただ、いきなり敵と戦うわけではない。ギリギリまでその内面に主軸を置いて描かれていく。そして、分かりやすく楽しめる戦闘を他のスパイダーマンが担当するという、その住み分けがきっちりされているのが良かった。

あくまで、この話はマイルズという少年の心の成長物語であって、本来なら戦闘シーンなんかはサブ的な要素でしかないのだが、そこを別次元からやってきた複数のスパイダーマンという画期的な荒技を使うことで全く色褪せさせていない。それにしても、あのスパイダー(オムカエデゴンス)とヒョウタンツギを合わせたようなスパイダーマンはなんだろう?手塚治虫へのリスペクトかな。

とにかく、全てが優しい。マイルズや彼の周りの人々だけでなく、キングピンもどこか感情移入できる部分を持ち合わせている。だから、安心して楽しめる。だから、マイルズに集中できる。アメリカのらしさと強みが盛り込まれている。
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