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縛師 Bakushi
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『縛師 Bakushi』に投稿された感想・評価

しょせんはヤワなM男であるマシンボーイがゴリゴリのSMドキュメンタリー観てみたよ!

3人の緊縛師と彼らに縛られる女性達を追ったドキュメンタリーだよ

なんて美しい世界観なのかしら…
いやな、もちろん何百年の歴史を誇る日本伝統の緊縛師による縛りはな、縄の造形により女性の体の元来の美しさを1層に際立たせてまして
本来の目的である拷問術や、一般的なイメージである房中術の1種とは違った
藝術の1種として見てもとても見応えがありまして、その技術の素晴らしさたるや感嘆に値するのですが…
それ以上にマシンボーイが美しさを感じたのは、一流の緊縛師のM女に対する愛情の深さであります!
SMというとどちらかと言えばMがSに使役しるイメージがありますが、本作の緊縛師達の姿を見ているとイメージが一転します、一流の緊縛師による緊縛はM女に対する束縛や苦役ではなく、心を込めた精一杯の奉仕でありました

身体を縛られることで精神を解放されるM女達は、時にその快楽を求めるが故に死をも厭わない事があるそうです
真のM女にとっての究極の快楽は死、緊縛師はM女達を快楽へと導きながらも、神経をすり減らしながら死や怪我といった行き過ぎた事態へと彼女たちが足を踏み入れないように注意を払い、彼女たちが死の世界まで足を踏み入れることなく、全てを解き放ち美しく花開く様を演出しているのです
彼らプロの緊縛師の姿は、快楽への軽い興味で戯れのように変態プレイを行う我々とは一線を画した職人の姿でありました
世が世なら、彼らの技術はもっと公に認められ、紫綬褒章のひとつやふたつ貰っても良いほどのモノなのでわ?

もちろん本作の見どころは彼らの職人としての姿だけではなく、彼らの作品も見応えがあります
個人的には雪村春樹による着衣のままの緊縛の美しさには度肝を抜かれましたね!ほんと1度見て欲しい!同じMとしてモデルの彼女の美しさには羨望しかないが、マシンボーイなんて所詮は男ですかんな、解放された女性の美しさには到底太刀打ちできんのです
マシンボーイは黙ってしゅりちゃんに踏んずけられる夢を見るのです…ぺろぺろ

ちなみにマシンボーイ、肉体労働をしていた時分には、仕事に必要なロープワークいろいろ覚えていたのと同時に、亀甲縛りくらいは出来たのですが、もう忘れちゃったなぁ…
そもそも手先不器用だからなぁ、器用にロープすんすん結んでいく緊縛師たちの姿カッコ良かったですわぁ!

友松監督の「KINBAKU」シリーズと合わせて観ればきっと世界が新しく見える本作
ドMな君も、ドSなあなたも、ドノーマルな面白味の無いお前は特に、目ん玉見開いて刮目しやがれ!ぺろぺろ!
SMの緊縛行為を生き甲斐にしている、性倒錯者たちの実像に迫るドキュメンタリー作品。緊縛する側・される側の現場インタビューで構成されている。

緊縛行為には「死地に近づく=究極の恍惚状態に突入する」という方程式に対する、極めて本能的な探求心が内包されている。そして、行為する2人のあいだには、絶対的な信頼関係が生じている。

著者は本作に出演している緊縛女優・早乙女宏美女史から話を訊いた経験あり。彼女の口から発せられた、「緊縛放置されて、自分と向き合っているときの静寂が好き」という表現が、我が意を得たり。

緊縛師自身は、相手と直接的に交わることはしない。ただひたすら寡黙になり、縄を使った仕事に徹するのみ。劇映画ではカットされがちなシーンが生々しく収録されており、日本独特の「わび・さび」を感受することができる。
Joao

Joaoの感想・評価

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縄師と女性は、医師と患者の関係であったり、芸術家と彫刻と言えるのかもしれない。

外から見ると、彼らの関係はただの支配者と被支配者のように見えるが、本当は違う。彼らの間には、ちゃんとした人間関係があり、思いやりがある。縄師は、女性の表情を見て、何を感じていて何をして欲しいのかを推し量りながら、縛る。

縄を解かれて、寂しさのあまり泣く人もいて、恍惚として気絶したかったのにと言う人もいる。何故か縛られている時は切ないと言う人もいる。

こればかりは、理論では到底解らない。エロティシズムって、そういうものなんだろう。

ある人は、縛られたい理由について「自分が特別になれるから」だと言った。これは自分の知り合いの写真家が言っていた、あることと同じなんだと思った。それは、彼が撮影した女性に、なぜ撮られたいのか?と聞いたら「見られたいからだ」と言ったいう話である。自分が被写体になりたいという願望、これはSNSの話でよく耳にする承認欲求のことだろう。この大多数が持つであろう承認欲求が、このSMと繋がっていると思うと、意外にもSMとは身近な存在なんだと思う。