アキラナウェイ

アリバイ・ドット・コム カンヌの不倫旅行がヒャッハー!な大騒動になった件のアキラナウェイのレビュー・感想・評価

3.5
「世界の果てまでヒャッハー!」のフィリップ・ラショーが監督・主演を務めたコメディ。

邦題(副題)に「ヒャッハー!」というワードを入れてはいるけど、続編でも何でもない。日本で売り出すにあたって、あの「ヒャッハー!」シリーズのおもしろ監督だよーという細やかなアピールなのだろう。

フィリップ・ラショーの作品は安心・安定の面白さで好き。毎度お馴染みの俳優さんを起用するし、もはやフィリップ・ラショー一座といってもいい。

余談だが、鈴木亮平が「シティ・ハンター」実写版の主演に抜擢されたとのニュースが。フィリップ・ラショーの愛が詰まったフランス版「シティ・ハンター」が完璧だっただけに、日本版がそれを超えてくるのか、ちょっと楽しみ。

依頼人の完璧なアリバイを作り、トラブルを回避する会社"アリバイ・ドット・コム"を経営するグレッグ(フィリップ・ラショー)。恋人のフローの実家を訪れた彼は、彼女の父親ジェラールが先日浮気相手との旅行中のアリバイ作りを依頼して来た顧客だと知り、ビックリ。果たしてグレッグは、無事に依頼を遂行出来るのか—— ?

ジェラールが浮気相手と逢瀬の地として選んだカンヌのホテルに、奥さんと娘のフローも宿泊していた事から巻き起こるドタバタ劇。

主要キャラの3人を演じるのはいつもの人達。フィリップ・ラショーの横でハゲと顔の濃ゆい人の掛け合いが面白い。

顔の濃ゆい人が睡眠障がいで運転中でも眠ってしまうキャラなの、声出して笑う。

ジャン=クロード・ヴァン・ダムとSWの小ネタあり。

いつもの如く下ネタありのアホさが炸裂しているけど、「ヒャッハー!」シリーズに比べると爆笑度は劣るかなぁ。

ワンコが酷い目に遭うので、動物愛護の人はご注意を。

ジェラールのアリバイ工作に奔走しながら、自分自身の嘘もフローにバレてしまうグレッグ。最後に残るは、浮気、不倫、重ね続けていく嘘の虚しさ。

真面目なテーマで幕引きかと思いきや、ラストのオチがきちんとコメディで終わるのは流石。