芦塚あきひろ

響 -HIBIKI-の芦塚あきひろのレビュー・感想・評価

響 -HIBIKI-(2018年製作の映画)
4.3
天才プロレスラー鮎喰響の人情ドラマ。

もちろん嘘である。だが、主人公の暴力行為かつ過激な行動が面白い映画だった。

あの主人公のキャラクターに説得力を与えている平手友梨奈という人は、噂は聞いていたが、始めて見た。得難い才能だと思う。

作品はそんな主人公の鮎喰響の愉快な騒動を追っている話だが、脇を固める俳優たちが手堅いドラマを提供していて、むしろそこが良かった。
小栗旬のパートは全般的にグッときた。もっと見たかった。

作中では低迷する文学界がどうのと言われていたが、普通に考えて日本国内のあらゆる業界が、経済規模で言えば低迷していくことが予想されるわけで、物事の本質を問い直すような内容は楽しくて有意義だった。

実際は平手友梨奈は欅坂46というアイドルグループに属している。
欅坂46のプロデューサーは、長年、主に若い女の子から才能を搾取して成功して首相と一緒に組閣写真の真似事までできる立場になったくせに、自分が扱っている女の子たちに何かが起こっても責任を取ってる様子も守っている様子もまるでない秋元康なわけで、鮎喰響のような人が本当にいるなら、秋元康こそボコボコのバキバキにするべきだと思うが、次作があるならぜひそんな内容にしてほしい。
芦塚あきひろ

芦塚あきひろ