主人公であるくんちゃんが自宅の庭から不思議な世界へ旅立ち、過去や未来の家族と出会い、成長していくお話。
くんちゃん、基本的に誰からも寄り添ってもらえてないように見える。くんちゃんの気持ちが蔑ろにされているような、そんな印象をずっと抱えたまま、くんちゃんがひとりだけ成長していく。
家族の物語としたいのであれば、家族がお互いと向き合って、理解しようと努めて、みんなで成長していく方が良いと思うのだけれども、そんなことはなく勝手に個々で成長しているような…家族で描く必要性があるのか若干疑問を抱くような内容でした。
自分も下の兄弟が生まれて、両親の愛情を奪われてしまった！と、感じたことのある側なのですが…そういう気持ちはストレートに出す時もあれば、もっと複雑で入り組んだものとして発露することもあります。感情はシンプルではありません。そこが描き切れてなかったかなぁと感じます。
細田監督作品の中で1番「何を描きたいのか」分からなかった作品でした。
