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15時17分、パリ行きのIKのレビュー・感想・評価

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
3.8
2015年に実際に起こったテロ未遂事件を題材にした映画。主役3人を本人が演じているだけでなく、その時に特急列車で事件に出くわした人も本人が演じている。かといってよくあるような普通の再現ドラマにはなっていない。その事件の瞬間の緊張感は半端じゃないけど、それ以上に居合わせた普通の人々が懸命に助け合う姿に何故か泣いてしまった。

3人のうちの一人スペンサーは子供の時はいじめられ、軍隊に入っても希望部署には行けず、訓練に寝坊をしてしまったりとダメな事ばかり。映画はそんな彼の視線をメインに進む。日頃から「俺ってダメだな…」と思ってばかりだったから嫌でもスペンサーも感情移入しちゃったし、彼がテロリストに打ち勝つ姿に、誰にでも活躍するその時は来るんだと希望を感じた。

話は中盤のヨーロッパ旅行で少し変な方向に行くけど、希望と勇気を貰えるラストのために観る価値あり。
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