サットン

15時17分、パリ行きのサットンのレビュー・感想・評価

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
3.8
映像特典みるべし。
当然ではあるが、ある意味、本編よりも事件を実感できる。


「スペンサー行け!」
直観的に「行け!」と言い、それに反応して迷いなく飛び出す。
彼らをヒーローにしたのは、そこに居合わせた偶然とその一瞬のこと。

たまたま座った座席位置と本人たちの性格がこの言葉を言わせることになる。
しかも、座席位置のせいもあってのことだが、言った本人はすぐには飛び出さない。
それさえも3人の性格の違い、役割だ。

友人に向かって、AK47を拾い上げるテロリストに向かって「行け!」
とは、僕なら言えないだろうな。
そして、「行け!」と言われ、即座に反応出来るとは思えない。
少なくても、一瞬躊躇する。逡巡して当然の場面のはず。



オープニングから、実はイーストウッド監督の政治的信条みたいなものを
載せ過ぎじゃないかと勘繰ってしまう部分もあったのだけど、
全編見終えて、ただヒーローになった3人が普通の人々だという事実を
描いたに過ぎないのかもしれないと思い直した。


事件に遭遇した本人たち3人をキャスティングする前から、87歳のイーストウッド監督は
「いい顔だ。」と言っていたそうだ。
そういうことだ。
サットン

サットン