順慶

ナショナル・シアター・ライヴ 2018 「ジュリアス・シーザー」の順慶のレビュー・感想・評価

4.0
前座のロックバンドがしばらく。ステージのまわりには観客。何を見せられているのだと思っていたら、観客はそのままローマ市民の群衆になった。前座じゃなかった。

紀元前のローマの時代のはずが、現代の設定になっていた。服装もそうだけど、シーザーは拳銃で撃たれた。後半の戦場もそうだった。

観客は舞台のまわりをかこみ、何度もローマ市民の群衆の役割を与えられる。動くステージに移動させられるローマ市民。ちょっと楽しそうだ(あくびしてる人もいたけど)。

おもしろかったのは、シーザーが死んだあと、ブルータスの話とアントニーの話を聞いた市民の反応だった。簡単に扇動される市民。
アントニーが悪いわけではないが、いつの時代も情報は簡単に操作され、事実が何なのかとわからなくなる。
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