鍋レモン

それだけが、僕の世界の鍋レモンのレビュー・感想・評価

それだけが、僕の世界(2018年製作の映画)
3.6
⚪概要とあらすじ
イ・ビョンホン主演で、落ちぶれた元プロボクサーの兄と天才的なピアノの腕を持つサバン症候群の弟が織り成す兄弟の絆を描いたヒューマンドラマ。

ボクサーとしてかつてはアジアチャンピオンにまで上り詰めたが、40歳を過ぎたいまは落ちぶれ、その日暮らしをしているジョハ。幼い頃から両親と離れ、孤独の中で拳を頼りに生きてきたジョハだったが、ある日、17年ぶりに別れた母と再会。サバン症候群の弟ジンテの存在を初めて知る。天才的なピアノの腕を持つジンテがコンテストに出られるよう、面倒を見てやってほしいと母から頼まれたジョハは、弟の面倒を見始めるのだが……。

⚪キャッチコピーとセリフ
“初めて会った兄さんは、僕に夢見ることを教えてくれた”

「不可能は真実ではない 思い込みだ」

⚪感想
ヒューマンドラマ作品。

お涙頂戴を超えて心を抉ってくるのでしんどい。

物語の流れや登場人物の繋がりはフィクションって感じだけど、登場人物たちの人間味だったり関係性がリアルですごく良かった。

イ・ビョンホンはスーツでキメているイメージが強いから今作の落ちぶれたボクサー役は新鮮。髪型ダサくてもイケメンなら許される。

ジンテを演じた俳優さんはこの役が決まってからピアノを猛特訓したそう。音もそうなのかな?
ジンテの弾くピアノの音は凄く力強くパワフルで楽しさがあって胸に響いた。

韓国映画久しぶりだから韓国語あんまり聞き取れないなと思ったけどもしかして訛りかな?アクセントが不思議というか日本で言う関西弁のような違った感じがする。

最初は他人のようだった関係がどんどん深まって行くのが良い。



⚪以下ネタバレ



ジョハとジンテがそこそこ仲良くなってきた時に、たまたま居なくなっちゃって母親に責められる一連のシーンがしんどかった。
前はピアノ弾いてて見つかったのに今回は見つけらんなかったし、服買ったのはジンテのためだったのに自分のって決めつけられちゃうし、母親はジョハよりもジンテが大切なんだって見せつけられたように思ってしまうし、母親が実は仕事じゃなくて病気で副作用で髪が全部抜けたと理解してしまうし。
しんどいのオンパレードで涙が止まらなかった。

ジョハが暴力的で粗野なのは寂しさの裏返しだったり愛をこれまで感じてこれなかったからかなと。父親の影響もあるかもだが。

個人的に最初は母親がジンテを大切にしすぎと思ったけど病院でのシーンを見ているとジンテに対する愛もジョハに対する愛も凄く大きくてどっちが小さいとかなかった。

ジョハをはねた女の人がたまたまピアニストでジンテが動画を見ていた人なのご都合主義だけど映画として面白かったので良き。

⚪以下ストーリー
中学生の時に自分を捨て暴力的な夫から逃げた母。母は現在サヴァン症候群のジンテと暮らしており、たまたまジョハと出会う。ジョハは徐々に弟ジンテと仲を深める。母は秘密で病気治療。ジョハはたまたま自分を轢いた女性がピアニストで、ジンテがその女性の弾いているピアノを参考にしていると知り合わせる。色々ありジンテは演奏会へ。母はジョハたちに連れられその光景を見る。母はのち亡くなる。ジンテとジョハ。横断歩道でジョハがジンテの手を繋ぐ。

⚪鑑賞
GYAO!で鑑賞(字幕)。
鍋レモン

鍋レモン