こなつ

それだけが、僕の世界のこなつのレビュー・感想・評価

それだけが、僕の世界(2018年製作の映画)
4.0
2018年韓国映画。イ・ビョンホンが落ちぶれた中年ボクサーを演じるヒューマンドラマ。「ネゴシエーション」「王の涙 イ・サンの決断」の脚本が高く評価されたチェ・ソンヒョン監督の映画デビュー作。

家族の絆が奇跡を巻き起こす感動物語。

落ちぶれた元ボクサーのジョハ(イ・ビョンホン)は、17年前に別れた母(ユン・ヨジョン)と偶然再会し、サヴァン症候群を患う弟ジンテ(パク・ジョンミン)の存在を初めて知る。ジンテは、一度聴いただけの曲をピアノで演奏できる天才だった。母の家に転がり込んだジョハは、一緒に暮らすうちにジンテと徐々に心を通わせ、本当の兄弟、家族になっていく。

ボクサーとして鍛え上げられた身体、母の愛を求めながら孤独に生きてきた一人の男の姿を韓国を代表するスターの貫禄で演じたイ・ビョンホン。サヴァン症候群という難しい役を念入りに作り上げ、猛特訓を受けて完璧なピアノ演奏をした注目の若手俳優パク・ジョンミン。韓国が誇るアカデミー女優のユン・ヨジョンの安定した演技。3人が織り成す家族のハーモニーは、衝突しながらも、時には笑いがこぼれるシーンを交えて私達の心を揺さぶる。

街の情景が自然、まるでそこで普通に生活している人達の息遣いが感じられるような光景がリアルだった。
ラスト、2人が本物の兄弟になり、家族になる後ろ姿が眩しい。心温まる感動作。
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