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眠狂四郎 女妖剣のkojikojiのレビュー・感想・評価

眠狂四郎 女妖剣(1964年製作の映画)
3.6
#1258 狂四郎第四作
1964年 大映映画
監督は池広一夫 狂四郎初監督。
脚本は星川清司

惹句は
『女の肌をせめながら背後の敵を斬る!』

 狂四郎は鳥蔵と名乗る男から、隠れキリシタンの「びるぜん志摩」を助けて欲しいと頼まれる。
 この「びるぜん志摩」は狂四郎の出生の秘密を知っており、狂四郎と血のつながりがあるという。
 この頃、江戸では豪商備前屋が、金力を武器に、老中水野忠成を抱き込み、大奥の女達に秘かに阿片を送っていた。
狂四郎は「びるぜん志摩」がいるという浜松へ向かう。
 この道中、狂四郎を狙うのは、阿片密輸の仲間老中水野忠成、豪商備前屋の配下、それに狂四郎にあばたを暴れた公方の娘菊姫の刺客。
 その中には、第1部にも登場した宿敵陳孫もいた。
何とか刺客を退けた狂四郎は「びるぜん志摩」に会うことができるのだか…

 悪女、女の刺客、エロチシズム、色と欲が絡んだ権力争い、それに狂四郎の出世に絡むキリシタンと、シリーズの輪郭がこの映画ではっきりしてくる。

 盛りだくさんの内容で、本作は大ヒットした。
なんと言っても、本作であの円月殺法にストロボ撮影が使われる。これは画期的だった。

 敵は三人。
 宿敵陳孫。シリーズを通して使うつもりだったのか、闘いはあっさりでちょっと拍子抜けの感あり。

 肥前屋が揃えた11人の手だれの一人下曽我典馬(この男は11人に入っていないかも?)
狂四郎「貴様、なかなかできる」
   「公儀添番頭 一刀流 下曽我典馬」
狂四郎「無頼の徒 眠狂四郎
    円月殺法をご覧にいれよう」
 このシーンで初めてストロボ処理の円月殺
 法のお披露目となる。
 雷蔵の声のトーンが「無頼の徒」に響きわたって、ゾクゾクする。☺️

 中谷一郎扮する武部光源。彼は鎖刀で狂四郎に挑む。円月殺法は鎖刀にどう対応するのか見ものだ。

 今回の狂四郎のセリフで一番好きだったのは、先ほど書いた「無頼の徒…」のくだり。

 ちょっと気に入ったのが、浜松に向かう途中、狂四郎を狙う易者姿の刺客が浜松行くと悪い相が出ている(?)という言葉に対して言うセリフ
「俺は明日のために今日を生きてはおらん、だから運勢など気にせん」

 神のように美しい女「びるぜん志摩」は誰が演じているのか?楽しみだったのだが。
2023.06.22視聴293す
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