ナユRA

月夜釜合戦のナユRAのレビュー・感想・評価

月夜釜合戦(2018年製作の映画)
4.0
川瀬陽太の大阪弁がうますぎて、ほんまに釜ヶ崎のおっちゃんに見えた。

anone見てるよ!

渋川清彦が釜ヶ崎を歩く姿はまあ貴重ですわな。東京の役者さんが釜ヶ崎をっ!!という驚き。

釜ヶ崎を舞台にした人情喜劇。
釜ヶ崎ロケでフィクションもんて珍しい。
それだけでも一見の価値あり。
登場人物はヤクザ娼婦日雇い労働者と社会の少数派の人たち。
所々のシーンに、釜ヶ崎の現状と過去の出来事がミックスされており、これ一本で釜ヶ崎のことがわかるかも、というぐらい、街を主役にした作品。

阿倍野墓地の無縁墓の後ろにそびえ立つあべのハルカスが印象的。労働者の街の近くに超高層ビルって、皮肉よな。

16mmフィルムで撮影された粗い映像は、街の匂いを表現するためと監督さんはおっしゃってました。わたしはあの粗さが幻想的で、街と自分の距離を感じてしまいました。

ドキュメンタリーじゃなく、フィクションしかも喜劇であっても社会を切り取る映画が作れるんだな。と内容とは別のところに感動しました。


上映後の監督と原口剛さんのトークショー面白かった。大学の先生の話はやっぱおもろいなぉ。
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