コロン

ボーダーライン:ソルジャーズ・デイのコロンのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

前作同様ヒリヒリするような緊迫感溢れる映像と不安を掻き立てるサウンドが見事にマッチしていて、素晴らしい。極限状態の中で、暗殺者アレハンドロは、イサベルを亡くした愛娘と重ね合わせ、彼女をメキシコへ安全に連れ帰ろうとし、マットは、根っからの軍人なのに、命令に背いてまでイサベルを証人保護プログラムで護ろうとする。2人が自らの危険を顧みず、人間性を取り戻したことで、殺伐とし暗澹とした映画のトーンに救いと一条の光がもたらされた。イサベルは、心を通わせかけたアレハンドロを目の前で殺され(本当は死んでないけど)、救出された軍用ヘリの中で、アレハンドロを見殺しにしたマットを睨み付け、アレハンドロを見殺しにてしまった(と思い込んでる)マットはいたたまれず目を逸らしてしまう。イサベルの目力は只者ではない。ただのわがままお嬢様から強固な自我を確立したイサベル、暗殺者アレハンドロに声をかけられたミゲル。2人の若者とアレハンドロとマットの4人の運命がどう交錯するのか、最終作が今から待ち遠しい。それにしても米国政府=CIAの御都合主義と冷酷さには呆れ果てる。しかしこれが現実なのだろう。そして麻薬と密入国が蔓延る国境の悲惨な状況も。
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