kkkのk太郎

レゴ(R)ムービー2のkkkのk太郎のネタバレレビュー・内容・結末

レゴ(R)ムービー2(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

レゴブロックの住人たちが暮らす「レゴワールド」を舞台にしたアドベンチャー・コメディアニメ『レゴ』シリーズの第4作にして、平凡な青年エメットの大活躍を描いた『LEGO(R)ムービー』の続編。

平和となったレゴワールドに突如として現れたデュプロ星人。それから5年、かれらとの闘いですっかり荒廃してしまったブロック・シティに一艘の宇宙船が訪れる。それに乗りやってきたメイヘム将軍は、レゴワールドのリーダーをわがまま女王の「婚姻の儀」へと招待すると申し出るのだが…。

○キャスト
エメット・ブロックスキー/レックス・デンジャーベスト…クリス・プラット。
クラーク・ケント/スーパーマン…チャニング・テイタム。
ハル・ジョーダン/グリーン・ランタン…ジョナ・ヒル。
おしごと社長/パパ…ウィル・フェレル。
アルフレッド・ペニーワース…レイフ・ファインズ。

○日本語吹き替え
バットマン/おしごと社長/パパ…山寺宏一。

なお、「DCEU」シリーズでアーサー・カリー/アクアマンを演じるジェイソン・モモアは、本作でも同役を演じている。
また、『ダイ・ハード』シリーズや『シックス・センス』で知られる名優ブルース・ウィリスが、本人のレゴ役として出演している。

4度目の正直。いや4度目も正直!傑作続きの『レゴ』シリーズだが、この第4作もやっぱり素晴らしい出来栄えでした👏
シリーズの大本である記念すべき第1作『LEGO(R)ムービー』(2014)の続編ということで、正直かなりハードルは上がっていた。駄作だったらどうしよう…なんて思っていたのだが、その心配は杞憂に終わった。全てはサイコーー♪

前作で監督/製作を務めたフィル・ロードとクリストファー・ミラーのダイナミック・デュオは、本作では脚本と製作にのみ携わっている。
彼らが監督から離れたことは残念だが、プロデューサーとしての手腕が確かなことは過去に製作してきた名作の数々をみれば明らか。監督していようがいまいが、携わった作品全てをロード&ミラー味にしてしまう彼らの作家性の強さは本作でも十二分に発揮されている。

冒頭からとメタネタやパロディが津波のように押し寄せる。ボロボロシティの景観からして完全に『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)だし…💦
『ハリー・ポッター』に『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に『ビルとテッド』に『マトリックス』に…。さらにはモモアマンやブルース・ウィリスの登場など、新旧映画ネタをこれでもかと詰め込んでいる。『ダイ・ハード』(1988)ネタなんて子供はポカンだろっ!
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)的なワープ航行や、『ジュラシック・ワールド』(2015)を思わせる恐竜の扱いなど、クリプラをイジるかのようなネタも盛りだくさん。
相変わらず「映画オタクが作った映画オタクのための映画」って感じ。子供はガン無視した映画ネタ。だがそこがサイコーー♪

前作では、レゴワールドの外側には実写の世界が広がっていた、という驚きの展開が用意されていた。もちろん今回は最初からそのことはわかっているので、別のビックリポイントを用意しなければならない。
さてさて今回はどういう仕掛けで観客を驚かせるのか…と期待していたら。おぉ!そうくるのか!!
最大の敵が未来の自分だったという、ハードSFも真っ青なトンデモ展開。クリプラが一人二役を務めていた事に、まさかそんな意味が込められていたとは…。
ちなみに、ここは日本語吹き替え版の方がよく出来ていたりする。クリプラだと「まぁおんなじ声だよな」という感じがするけど、森川智之さんだと声の演じ分けが上手すぎて「うぉ!マジでおんなじ声じゃん!」と、種明かしで普通にビックリさせられる。吹き替え版だと声優の皆さんが一人二役三役を普通にこなしているので、たとえ声優がおんなじでもそこに深い意味があるとは考えないし。
という訳で、この映画に関しては字幕派にも吹き替えで観て貰いたい。

「成長しろ」とか「大人になれ」と観客に諭す映画は沢山あるが、この作品はその真逆。「多様性や柔軟な考えを失うくらいなら子供のままでいい」という、実にロード&ミラーらしい純粋なメッセージが込められている。
父と子の物語だった前作から、兄と妹の物語へとシフトチェンジした本作。本作を観れば、子供達は兄弟を大切にしようと思うだろうし、大人は頑なに閉じ込めていた優しさや楽しさを取り戻す事が出来るだろう。あらゆる方向に向けて作られており、全くソツというものがない。全てはサイコーー♪

シュールでオフビートなギャグは今回でも健在。あの「陰気なナレーション」の件とか、バカバカしすぎて声を出して笑ってしまった🤣
ただ、わがまま女王のミュージカルパートにはちょっとクドさを感じてしまった。やりたい事はわかるんだけど、コメディシーンの切れ味は前作の方が上だったかも。全てはサイコーじゃない〜🌀

なんてケチをつけてしまったけど、やはり今回も面白かった!!予想を超える超展開でありながら、期待していた面白さも超えてくる。笑えて楽しくて感動もしちゃう、相変わらずスキのない傑作でした!この映画頭にこびりつく〜よ〜〜♪♪♪
今の所本作が最後の『レゴ』シリーズということになるのだが、まだまだ作ってもらいたい。ロード&ミラーが手がける『ジャスティス・リーグ』とかめっちゃ観たい!次回作はこれでいきません?
kkkのk太郎

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